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特定のフォントをHTMLファイル(*.htm)に埋め込む方法

カルキングで作成したドキュメントでは数式フォントとして「SMPLX martini」フォントを使用することができます。(「x2 + y2 + z2 = 123」など)

これらのフォントを使用して作成したドキュメントをHTML形式に変換すると、ドキュメント内で使用されているフォントの情報がHTMLのスタイルシートに記述されます。
Windowsに標準添付されている「MS P明朝」や「Courier New」などのフォントは問題ないのですが、「SMPLX martini」などの特殊なフォントはカルキングをインストールしていないユーザーは表示することができません。
この場合には、デフォルトで「Times New Roman」フォントなどに代替されて表示されます。

このような問題に対応するために、マイクロソフトは「Microsoft Weft」というフリーソフトを公開しています。このツールを使用するとHTMLファイルにフォントを埋め込むことができるようになります。
フォントを埋め込んでおくと、そのフォントをインストールしていないユーザーでも正しくフォントを表示することができます。

このツールは英語版しかないのであまり使い勝手がよくありません。ヘルプなどもすべて英語です。
そこで、このソフトの基本的な使用方法を説明したいと思います。本来はHTMLファイルをスキャンしてそのファイルで使用されている文字だけを埋め込むのですが、ここではすべてのHTMLファイルで使用できるように「SMPLX martini」フォントのすべての文字を含んでいる「*.eot」ファイルの作成方法を説明します。このファイルを1つ作っておけばカルキングで作成したドキュメントをHTML形式に変換した時に簡単に取り込むことができるようになります。

ステップ1:(HTMLファイルの準備)

まず、eotファイルを作成するためのベースになるHTMLファイルを作成します。

カルキングで新規のドキュメントを作成して「x2 + y2 + z2 = 123」のような簡単な数式を入力します。
この時、必ず「SMPLX martini」フォントを使用して下さい。そしてこのドキュメントに「FontBase.clk」のような名前を付けて保存します。
保存したら、このドキュメントをHTML形式に変換します。「ファイル」−「エクスポート」コマンドを実行して「FontBase.htm」などの名前でHTMLファイルを出力して下さい。

ステップ2:(Weftをインストールして起動する)

次に、Weftを起動してステップ1で作成したHTMLドキュメント(FontBase.htm)をスキャンします。

Weftはこちらのサイトからダウンロードしてインストールを行って下さい。ダウンロードしたファイルを実行するとインストールが始まります。
初めてWeftを起動すると、フォントデータベースの作成などの初期化処理を促されますので指示通りに操作して下さい。

ステップ3:(ウィザードを使ってHTMLドキュメントをスキャンする)

Weftを起動すると以下のようなウィザードのダイアログが開きます。



ダイアログの上にあるURLアドレスの入力欄で「file://」を選択して右側にある「...」ボタンをクリックしてステップ1で作成した「FontBase.htm」ファイルを開きます。
Weftは英語版のソフトなので、パス名に日本語が入らないようにして下さい。
(E:\パーソナル エリア\FontBase.htmなどのパス名はNGです。)

「次へ」ボタンを押すと以下のような画面になります。



下の方にある「Skip analysis」にチェックを入れて下さい。これにより、ドキュメントをスキャンせずに、埋め込むフォントを自分で指定するようにします。

「次へ」ボタンを押すと以下のような画面になります。



ここで、下の方にある「Add」ボタンを押して、表示されるフォントリストの中から「SMPLX martini」を選択すると、上記のように「?SMPLX martini Previewable Yes 95」のように表示されますので、マウスでクリックして選択します。すると「Subset」ボタンが有効になります。

「Subset」ボタンを押すと以下のような画面が表示されます。



「Language」で「Basic Latin」を選択すると上記のように表示されると思います。ここで黒色で表示されている文字が埋め込みの対象となる文字です。

「Language」で「Latin-1 Supplement」を選択すると以下のような画面になります。



上記の画面では、矢印記号やオングストローム記号、無限大記号、などがグレイ色で表示されています。そこで、これらの文字をマウスでクリックして(黒色になります)、埋め込み対象の文字にして下さい。以下のようになります。



上の画面では表示されていませんが、リストボックスをスクロールして「÷」記号もクリックしてあります。

この作業を「Language」欄のすべての項目に対して行って下さい。すべての文字を選択したら「OK」ボタンを押して「Subset Editor」を閉じて下さい。



先ほど、95文字と表示されてたのが、「*154」になっているのが確認できると思います。
この数が正確に154になっていなくてもそれほど心配しないで下さい。

「次へ」ボタンを押すと以下のような画面になります。



このダイアログの設定はとても重要になります。
まず、上にある「Enter the location ...」の欄に、埋め込みフォントファイルの生成場所を指定します。これは「FontBase.htm」と同じ場所で構いません。
次に、下にある「Fonts may be only ...」の欄に、この埋め込みフォントを使用する可能性のあるURLをすべて列挙して下さい。「Edit」ボタンを押すと項目を追加することができます。
ここに列挙するのは、、、
 1.自分のWebサイトのトップURL(https://www.simplex-soft.com/など)
 2.自分のマシンのテスト環境のあるドライブ(C:\, D:\ E:\ など)
使用する可能性のあるURLとローカルハードディスクのドライブをすべて列挙して下さい。
生成された埋め込みフォントファイルは上記のURLのみで使用することができます。

「次へ」ボタンを押すと以下のような画面になります。



下の方にある、「Do not upload ...」にチェックを入れます。(HTMLファイルは手動で修正します)

「完了」ボタンを押すと以下のような画面になって作業が終了します。



メッセージにあるとおり、現在の設定を保存しておくことができますので、適当な名前を付けて保存しておいて下さい。
埋め込みフォントファイルは「smplxma0.eot」のような名前で自動生成されます。
もし、ファイル名が大文字の場合には小文字にリネームしておいて下さい。

ステップ4:(HTMLファイルのスタイルシート部分を修正する)

最後の仕上げにHTMLファイルのスタイルシートにフォントファイルの埋め込み指定を行います。 カルキングで変換したHTMファイルのスタイルシートの記述部分は以下のようになっています。

<style type="text/css">
<!--
span.math-block1 { margin: 0em 0.3em; }
span.math-block2 { margin: 0em 0.3em 0em 0em; }
(中略)...
.fbs0006 {
font-family: "MS P明朝",serif;
font-size: 11pt;
font-weight: bold;
font-style: normal;
text-decoration: none;
}
.etc0001 { text-align: left; vertical-align: middle; font-size: 8pt; padding: 0px;
position: relative; bottom: 5px; right: 0em; white-space: nowrap; }

(ここにフォントの埋め込み指定を挿入します)
@font-face {
font-family: SMPLX martini;
font-style: normal;
font-weight: normal;
src: url(smplxma0.eot);
}
-->
</style>

上記のソースの最後の部分(「ここにフォントの・・・」)に以下のように記述します。

@font-face {
font-family: SMPLX martini;
font-style: normal;
font-weight: normal;
src: url(smplxma0.eot);
}

これで、「SMPLX martini」フォントの表示に「smplxma0.eot」ファイルが使用されるようになります。

ステップ5:(サーバーにHTMLファイルをアップロードする)

上記のサンプルファイルを使用して、フォントを埋め込むために必要なものを2つ作りました。

ひとつは埋め込みフォントファイル(smplxma0.eot)、もうひとつはスタイルシートの記述部分 (@font-face { font-family: SMPLX martini; ... })です。
ユーザーの方が、カルキングで作成されたドキュメントをHTML形式に変換してサーバーにアップする際には、2つの作業を行います。

 1.変換したHTMファイルのスタイルシートの部分に上記の「@font-face { ... }」を追加する。
 2.上記で作成した埋め込みフォントファイル「smplxma0.eot」ファイルを一緒にサーバーにアップする。

これで、「SMPLX martini」フォントを持っていないユーザーでも正しく表示できるようになります。

(参考)

このドキュメントはカルキングで作成したものをHTML形式に変換したものです。また、上記の方法を使用して「SMPLX martini」フォントを埋め込んでいます。

(注意)

Weftの使用方法に関して、弊社のサポートセンターに問い合わせることはご遠慮下さい。
このツールは弊社の開発したソフトではありませんので、一切のサポートは行っておりません。

(埋め込みフォントの作成サービス)

上記の説明どおりにやっても埋め込みフォントファイルが作成できない場合には、有償(3,000円)にて埋め込みフォントファイル(smplxma0.eot)を作成致します。下記の要領でお申し込み下さい。

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メールアドレス:support@simplex-soft.com
メールのタイトル:埋め込みフォントファイル作成依頼
必要事項:
  ・カルキングのシリアルナンバー(CAL〜)とユーザーさまのお名前
  ・埋め込みフォントファイルをアップロードするサイトのURL(http://www.xxx.com/など)
   複数のサイトで使用する予定がある場合には、すべてのサイトのURLを列挙して下さい。
  ・ローカルハードディスクのテスト環境のドライブ名(C:\〜G:\まではこちらで設定しますので、
   それ以外のドライブで動作テストを行う場合には、ドライブ名を列挙して下さい。)

以上です。 

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